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展覧会名

第10回三井不動産商業マネジメント・オフィース・エクスビション
The 10th Mitsui Fudosan Retail Management Office Exhibition

開催期間

2015年9月26日(土)ー2016年5月13日(金) 期間を延長いたしました。

一般の方々の鑑賞は、9/26、12/4、2016年2/12にご覧ください、フリートークが有ります。
2015年12月 4日(金) 開催時間:18:15-19:30 (三森早苗・塚尾美咲・カナイ サワコ・村上 紘一)
2016年2月12日(金) 開催時間:18:15-19:30 (畠山昌子・高橋豊・加藤日菜子)

主催
目的

企業における芸術文化の育成と社会貢献活動を目的とする。
アートのクリエイティビリティーを感受し、会社内及び社員への文化普及活動として開催する。
7室のオフィースをギャラリーとして活用の場を広げる。
現役の美術大学生及び若手アーティストの作品の発表の場を提供する。

企画趣旨

企業における文化の育成と社会貢献の一環として浜町センタービル12階のオフィースを
アーティストに提供することで、企業文化と地域社会における芸術文化の発展に寄与する。
21世紀型グローバル企業を目指し、文化創造の枠を超えて 地域と共に「社会に豊かさと潤
いを」実現する、三井不動産グループの企業理念に合致するものです。

キュレーター:

上田雄三(キュレーター)
運 営: 有)キュウコンセプト/ギャラリーQ

Art Works


加藤 日菜子 Kato Hinako


秋の庭(左)
アクリル、 パネル 
53×65.2cm
2012

夏の産声(右)
アクリル、カンヴァス 
91×91cm
2015

 


ステートメント:
日本には春夏秋冬があり、人はいつもその巡る季節の中で、自分の居場所を
探している。たとえば、暖かな陽光の中の新学期、花火の閃光とお囃子の音、
甘く懐かしい落ち葉の匂い、指先が痛いほど冷える雪の感触。そして嬉しい時
も、悲しい時も、ふと気づけばそんな季節の中で五感を働かせて人は日々を過
ごしている。まず肌でその空気に触れ、湿度を感じ、共通に持っているであろ
う感覚を感じた時に、自分の居場所の片鱗に触れることが出来るのだ。
 私はいつも居場所を探している。懐かしくて、愛おしい、自分はここに居て
いいのだと思える居場所だ。それがもう傍らにあるのか、これから見つけてい
くのか、未熟な私にはまだ分からない。今はまだ、カンバスの上で削ったり、
描いたりを何度も繰り返しながら、絵画の中でふと現われる自分にとっての唯
一の居場所を探していきたい。そんな作品が、誰かの探していた居場所と合致
できたのならば、それが私の存在意義なのかもしれない。

Kato Hinako CV

1993 神奈川県生まれ
2015 多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業
2015 多摩美術大学大学院美術研究科博士前期課程1年在籍

カナイ サワコ Kanai Sawako


fog scene #1(左)
インクジェットプリント
73.8x104cm
2015

fog scene #4(右)
インクジェットプリント 
73.8x104cm
2015

 


ステートメント:
いくつもの重なりから立ち現れては消えてゆく流動的な風景。「ここ」にある
ことと、「どこか」にあること。
 霧の中にいる時、靄の中に何があるのか想像しながら歩く。薄っすらと見え
隠れする景色の断片を繋いでみる。その想像は実際にある風景とは異なってい
るかもしれない。霧は鏡だ。見えない部分には自身の記憶や心象が深く反映される。
そのうちに風景の想像から状況の想像へも至る。実はここは現実の世界ではな
いのかもしれない。異界へ入り込んでしまったのではないか。もう自分は死ん
でいるのではないか。霧は現実と異界を繋ぐ。「ここ」と「どこか」を繋ぐ。

 この作品はフレームの中で作り込まれた写真である。様々な物質や、画像の
切り抜きを画面の中に配置して風景を造形している。そこに霧を発生させ、一
瞬の光景を撮影した。積層されたイメージの断片と構成された物質が交差しつ
つ、霧によって均される。この風景からどんな事を想像し得るだろうか。


Kanai Sawako CV

1982 群馬県生まれ
2007 武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒業
2009 武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻彫刻コース修了

畠山 昌子 Hatakeyama Shoko

 

Vision 100901(左)
油彩、方解末、カンヴァス
48x63cm
2010

Vision 150801(中)
油彩、方解末、カンヴァス 
116.7x116.7cm
2015

Vision 100902(右)
油彩、方解末、カンヴァス 
48x63cm
2010



  ステートメント:

私たちは過ぎ去る時間の一瞬一瞬に生きています。現在が刻々と変化してゆ
くのに対して過去は揺るぎない。揺るぎない過去こそが現実ではないかと感じ
たりもします。私が絵を描く際、自身の中に堆積された視覚的なイメージや感
情の揺動など、過ぎ去る時間の中にある記憶の断片を記録したいという欲求が
あります。同時に個人的な記憶と他者の記憶とが重なる瞬間、共感し調和され
る瞬間、そういう瞬間を探す為に私は絵を描きたいのだろうと考えるのです。

 私の内側と、たくさんの人たちの内側に在る、愛おしく思うささやかな出来
事や、気持ちがちぎれるようなヒリヒリとした感覚、眼の奥でしか捉えること
の出来ない光景、そして届かない程遠くにある温かく確かな存在の気配に、そ
っと触れるように描きたいと思います。騒々しく刹那な世界の中、私と誰かの
内側に在る揺るぎなく痺れるような感情を、溢れる光や濃密な空気の粒子、漂
う塵の一つ一つに込めて、画面の上で平静としてあらわしてゆけたらと思うのです。

Hatakeyama Shoko CV

1966 北海道旭川市生まれ
1987 女子美術短期大学造形科絵画教室卒業
1988 女子美術短期大学絵画専攻科修了



三森 早苗 Mimori Sanae



空(くう)をうける(左)
羊毛、パルプ、色鉛筆、パステル 他
77x91cm
2015

空(くう)をうける (右)
羊毛、パルプ、色鉛筆、パステル 他
77x91cm
2015




  ステートメント:

空をうける
空間が呼吸している。
それは、時に大きく深呼吸し、時にため息をつく。
描くということにより、日常の何気ないもの、何気ない思いに潜むものを深く
見つめ、その曖昧な輪郭をはっきりさせていき、内なるものを掘り起こしてい
きます。
羊毛とパルプにより、自ら作り上げる触覚的な素材感を持つ紙に、色鉛筆を主
にした画材で色を重ねて制作しています。
色鉛筆は私の作る紙に描く為には、決して扱いやすいものではありません。
しかし、使用する時の呼吸の感覚が、思考する時の呼吸のリズムとあうことで、
内なるものを見つめる時を持つための、大切な行為となると感じるからです。
そうしてできた線の軌跡が重なり、集まり、平面上に空間が生まれ、空間が生
まれると同時に線が消えていきます。
その空間が、作品を展示した場の空気にも色づきを与え、視る人を内包し、
ゆっくりと自身を受け入れ、受け入れられる空間を創りあげることができたら
と思いながら制作しています。

Mimori Sanae CV

1967 茨城県生まれ
1992 武蔵野美術大学大学院造形研究科修了

高橋 豊 Takahashi Yutaka

 

Edge 1(左)
油彩、カンヴァス
72.7×91cm
2015

Green Room(右)
油彩、カンヴァス
72.7×91cm
2015


  ステートメント:

夜の公園や暗い部屋に興味があります。
暗闇の中は聴覚、触覚、そこで感じた感覚だけが頼りです。暗闇に入っていき
たいけど身体では入る事を拒む相反する気持ちを描いています。視覚を遮断さ
れたような限られた情報だけで世界を構築するようになると、世界がすごく広
がった感覚を持ちます。それほど大きくない公園であっても、街灯がほとんど
ない状況ではどこまでも続くような世界が広がっています。

暗い空間で視覚を遮断する事は、自分と他者や家具、周りに落ちている枝や葉
っぱまでとの境界線(遠慮)を取り払うための装置として考えています。

 

Takahashi Yutaka CV

1985 新潟県生まれ
2011 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
2013 東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻壁画領域修了

塚尾 美咲    Tsukao Misaki


matahari(左)
油彩、アクリル、パネル
72.7×91cm
2015

bintang(右)
油彩、アクリル、パネル
72.7×91cm
2015


ステートメント:
会議室への展示であることを念頭に置いて、
空間の邪魔をしない、穏やかな作品にすることを心がけました。

私にとって作品は一つの過程であり、試みであり、実践です。
したがって何か特定のものを描いているのではありません。
無心になって手を動かしていても、自らの感覚による制限に
窮屈さを感じ、絵のかきかたの様なものから、意識的に離れることを
一つの目的としています。
積極的に偶然性を受け入れることで、到達するべき図像からは
遠ざかっているのに、どこか心地よく、矛盾の中にも面白さが
見えてきます。
新しい画面に生み出されるものを素直に面白がる、やってみる、
という所作が、今、私にはとても好ましいのです。

Tsukao Misaki CV

1994 東京都生まれ
2015 女子美術大学美術学科日本画専攻 中退

 

村上 紘一 Murakami Koichi

谷地の空
アクリル、カンヴァス
65x170.5cm
2015

 


ステートメント:
絵を描き始めるとき、まずは画面に向かって、いかに広がりのある空間を作
れるかイメージします。制作する上で、何を描くにしても、どのような絵画空
間を作るかを大切に考えているためです。
平面上に、無限とも言える空間を表現できる、「絵を描く」という行為の不思議
さに、私は惹きつけられています。
まっさらなカンヴァスに一本の線を入れる。
あるいは画面の一部を塗ってみる。
 その瞬間から空間が生まれます。つぎにどの色を、どんな形で入れるか。
パズルを組み上げていくように、構成を進めていくと、色や形の集積がひとつ
の場を形作ってくれます。
そこへ、自分の中にある風景の断片を散りばめたときに現れるのは、制作者の
私自身も見たことのないもの。
日常の、少しだけ向こう側にある景色のようです。
その景色に触れたときの、ささやかな驚きを大切に、絵を描いています。

Murakami Koichi CV

1976 熊本県生まれ
2000 多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業


畠山 昌子 Hatakeyama Shoko


Vision140401
油彩、方解末、カンヴァス 
162x194cm
2014



ステートメント:
私たちは過ぎ去る時間の一瞬一瞬に生きています。現在が刻々と変化してゆ
くのに対して過去は揺るぎない。揺るぎない過去こそが現実ではないかと感じ
たりもします。私が絵を描く際、自身の中に堆積された視覚的なイメージや感
情の揺動など、過ぎ去る時間の中にある記憶の断片を記録したいという欲求が
あります。同時に個人的な記憶と他者の記憶とが重なる瞬間、共感し調和され
る瞬間、そういう瞬間を探す為に私は絵を描きたいのだろうと考えるのです。

 私の内側と、たくさんの人たちの内側に在る、愛おしく思うささやかな出来事
や、気持ちがちぎれるようなヒリヒリとした感覚、眼の奥でしか捉えることの
出来ない光景、そして届かない程遠くにある温かく確かな存在の気配に、そっ
と触れるように描きたいと思います。騒々しく刹那な世界の中、私と誰かの内
側に在る揺るぎなく痺れるような感情を、溢れる光や濃密な空気の粒子、漂う
塵の一つ一つに込めて、画面の上で平静としてあらわしてゆけたらと思うのです。

Hatakeyama Shoko CV

1966 北海道旭川市生まれ
1987 女子美術短期大学造形科絵画教室卒業
1988 女子美術短期大学絵画専攻科修了


三森 早苗 Mimori Sanae

みるものすべて?あるものすべて?
羊毛、パルプ、竹、色鉛筆 他
直径約600mm球状
2006(2015 加筆制作)





ステートメント:
みるものすべて?あるものすべて?

日頃、人は何処を、何を視ているのだろう。
風景の一部を、自らの一部を、相手の一部を、いや、全体を?
在るものすべてを、視る事などありえないのか?
視るものすべてが、在るものなのか?

そんな事を考えつくられたものは、私の視た一部だろうか?全体だろうか?
はたして、それは存在するものなのだろうか?
みる人により、それは、また切り取られていく。
一部となり、また、全体となるのだろうか?

日常、視ている、在ると思うものを、あらためて考えるきっかけに作品がなる
ことを願い、羊毛とパルプでかたちをつくり、色鉛筆などで線の軌跡を重ね制
作しています。

視るものなのか?視るためのものなのか?などとちょっと立ち止まって眺める
時を持っていただければと思っています。

Mimori Sanae CV

1967 茨城県生まれ
1992 武蔵野美術大学大学院造形研究科修了
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