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Exhibition Archives 2026

文 眞英 展

2026年6月22日(月)- 6月27日(土)日曜日 休廊 土曜日17:00 最終日17:00 

works
Statement
 

解体以後の再構築:断片化された世界における意識の超越を問う

 ポストモダンの解体以後、世界は完璧な全体ではなく、散り散りにな
った断片たちの舞台となった。私の制作は、単に散乱した破片を物理的
に接合する統合のプロセスではない。それは、解体され、引き裂かれ、
分離された物質が、それぞれの固有の物性を維持したまま他者と出会い、
新たな関係の層(Layer)を形成する「純粋な意識
(Pure Consciousness)」の現場である。

 異邦人として耐え忍んだ断絶と「繋がることのできない状態」の経
験は、逆説的にも私を両義性(Ambivalence)」の美学へと導いた。
キャンバスに刻まれた引き裂かれた軌跡は、破壊の痕跡ではなく、分
離された存在たちが互いを映し出すことで初めてその存在を証明し合
う、新たな感覚の条件である。

 私はこの「解体」の論理を、歴史的言説にまで拡張する。戦争や分
断が残した権威的なテクストを焼き、あるいは一部を省略する行為は、
個人の記憶を歴史という巨大な亀裂と接触させようとする試みである。
これは、固定化された歴史的記録を解体することで、それらの破片が逆
説的に新たな地平を切り拓く条件となり得ることを証明するプロセスで
もある。

 今日、私たちは巨大な力が衝突し、イデオロギーが対立する分裂の時
代の真っ只中に立っている。モダニズムが夢見た「本質」という神話と、
ポストモダンが露呈させた「解体」という現実との間で、美術は依然と
して美意識を通じて本質を証明するという課題を抱えている。

 断片化された物質と知覚、そして意識が氾濫するこの時代において、
私の作品は引き裂かれたものたちの連結を志向する。解体という過程が
超越の可能性へと反転する刹那の空間において、私は極端な対立を超え
た新たな関係的地平を問う。美術が独自の領域として存在する限り、私
は断片の連結を通じて、その先にある「超越」を絶え間なく問い続け
るだろう。

(文眞英)

Artist Profile
1982 韓国、光州生まれ 
2004 成均館大学卒業
2008 東京藝術大学大学院修士課程 文化財保存学専攻 保存修復 日本画修了
2011 東京藝術大学大学院博士後期課程 文化財保存学専攻 保存修復日本画修了
博士(文化財)東京藝術大学
東京藝術大学大学院文化財保存修復日本画非常勤講師
2012 東京藝術大学社会連携センター教育研究助手
2014 東京藝術大学大学院文化財保存修復教育研究助手
2015 東京藝術大学大学院文化財保存修復専門研究員
個展
2013 「触覚による会話」耀画廊、東京
「触覚による会話」f.e.iアートミュージアム、横浜
2016 「色の言語について」耀画廊、東京
2024 ギャラリーQ、東京
2025 ギャラリーQ、東京
2026 ギャラリーQ、東京
グループ展
2003 大韓民国大学美術 ソウル
2004 韓国美術大学優秀卒業作品招待展
2007 「東京藝術大学 創立120周年 日中韓藝術交流展-美と環」東京藝術大学、東京
2008 「再興第93回院展」初入選 東京都美術館、東京
2009 「第7回新樹」日本橋三越、東京
「第24回 有芽の会」池袋西武、東京
「 第18期佐藤国際文化育英財団奨学生展示」佐藤美術館、東京
2010 「第65回春の院展」日本橋三越、東京都
「第25回 有芽の会」池袋西武 、東京
2011 「再興第96回院展」 日本橋三越、東京
「第26回 有芽の会」池袋西武 、東京
「研究報告発表展」産経学院・銀座、おとな熟、東京
「由の会展」ギャラリーSEEK、東京
2012 「由の会展」池袋西武、東京
2013 「由の会展」池袋東武、東京
2014 「三越X藝大」日本橋三越、東京
「第29回 有芽の会」池袋西武 、東京
「現代作家によるそれぞれの古典−覚の会」東京都美術館、東京
2015 「「えにし展」耀画廊、東京
「第31回 有芽の会」池袋西武 、東京
「日本で学んだ外国人アーテイスト展I」日本経済新聞社、東京
「平和をつくる‐B&A20周年記念美術展」 目黒区美術館、東京
2016 「日本で活躍する外国人アーテイスト展」佐藤美術館、‐公開制作ライブペイント、東京
「10月特別展」耀画廊、東京
「飯舘村山津見神社オオカミ復元天井絵」福島県美術館、福島
「日本で学んだ外国人アーテイスト展II」日本経済新聞社、東京
「B&A+C2016展」 熊本地震チャリティー美術展 目黒区美術館、東京
第三公益財団法人 芳泉文化財団 文化財保存学日本画研究発表展
「美しさの新機軸〜日本画 過去から未来へ」東京芸術大学 陳列館、東京
2017 「えにし展」耀画廊、東京
2020 「New Horizons 2020」Var West Gallery, Milwaukee WI USA
2021 「岩絵の具の色彩展」Moowoosoo Gallery、仁寺洞、韓国
2024 「第28回三井不動産商業マネジメント・オフィース・エクスビション」
三井不動産商業マネジメント株式会社、東京
2025 「Bless Asia(ブレス・アジア)ー平和・愛・希望ー」目黒区美術館区民ギャラリー、東京
[尖-尖30回記念特別展]招待作家、ギャラリートーク、京都市京セラ美術館
受賞歴
2004 「成均館大学大学総長賞」韓国
2008 「東京藝術大学卒業制作サロンドプランタン受賞」東京
「第18期佐藤国際文化育英財団奨学生」佐藤美術館、東京
アートフェアー
2025 「Study × PLAS : Asia Art Fair」グランキューブ大阪、ギャラリーQブース、大阪